tanka-4

2022年6月10日
きっともう、会うことはないと知っている
次会うときはと幻の話

6月25日
きっともう、会わないならばせめてただ祈らせてほしい
健やかであれ

7月2日
大抵の家具はひとりで組み立てる
「推奨人数2名」は揃わず

7月14日
50枚入りのマスクが2箱空き 季節は春から夏に変わった

7月16日
四畳半風呂トイレ別キッチンなし
Wi-Fiありの世界で孤独

7月19日
2/2 母親からの仕送りにランチパックが入っている率

7月23日
「仙台」と掲げるナンバープレートが
1枚もない街の寂しさ

7月31日
いつの日か、きっといつかと恋焦がれ
握り続けた拳を掲げ

8月11日
いつまでも窓側の席を予約する 子供心に素直な大人

9月3日
君の火を僕が絶やさず受け継ごう
1000年先まで燃ゆる煙草

9月6日
あてもなく知らない街まで歩きたい
初見の飲み屋でせんべろしたい

9月12日
飛び降りた近所の高校生の彼
死ぬなら死ぬほど遊んで死ねよ

9月12日
線路 滝 清水の舞台 夏の崖
わたしたちが飛び降りる先

9月19日
「またね」にはまた会うまたねと
もう2度と会えないまたねとふたつあります

10月11日
葬式で聴くまで死ねない曲がある
ところで不死身になるしかないのか

1月5日
もう2度と呼ぶことのないその名前
iPhoneだけが忘れてくれない

1月10日
人知れず泣く日が増えた
1人では誰も目尻を拭ってくれない

3月8日
鳴り響く猛りよ祈りよ轟音よ
この夜だけは ずっと祝祭

最近全然思いつかなくなっちゃったなー。
思いつかないのではなく考えなくなってしまっただけなのかな、などと思いながらひっそりと下書きから解放。
出し惜しみしてたから全然10首以上ある。